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土鍋物語長谷園について
2023.04.15

「かまどさん」開発秘話 vol.3 ついに、そして、つぎに

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<前回までのあらすじ>
大量のメモの中から構想を得て「火加減なし、吹きこぼれなしの炊飯土鍋」を目指し、試作品を作っては長谷園を訪れる人に試食を求める日々。周りの人を巻き込みながらの試行錯誤は続き、さてどうなるのか「かまどさん」のゆくえ・・・。

思わぬところからの発想

周囲の冷たい視線にもめげず、炊飯土鍋の開発は続けられましたが、困難の連続で遅々として進まず、流石の三人も、日常の作業に忙殺されたこともあり、炊飯土鍋開発はお休みの様に周りには見えました。これでまた長谷園に平安が訪れると皆が思ったとか思わなかったとか。


しかし、この三人の辞書には、諦める、辞めると言う言葉はありません。ズーッと心のどこかに、あの美味しいご飯を皆に食べてもらいたいという熱い思いを抱えていました。そんな心持のなか、別の要件で長谷園の工場内を歩いていた七代目がふと目にした不良品の土鍋がありました。
一般の土鍋はあまり重くならないように、又、火の回りと蓄熱性を考慮して生地の厚みが決まっています。ゴロンと転がっていたその土鍋は通常の土鍋よりかなり肉厚になっていました。そのために不良品となっていた様です。
その不良品の土鍋が目に入った瞬間に七代目は閃きます。ずうっといつも考え続けていた結果の閃きです。七代目はその不良品の土鍋を手に取って確信します。通常の土鍋よりも肉厚の土鍋で炊けば、ごはん炊きの常套句「始めチョロチョロ中パッパ赤子泣いても蓋とるな。」を土鍋が勝手にするに違いない。

本体部分のこの厚みは不良品の中から得た発想


これまで不良品とされていたものに新しい価値を発見できる七代目の感性はやっぱり、旨いものが食いたいとの強い思いから来ているのでしょうか?個人の欲もあるかもしれませんが、むしろ、世の中の人に美味しいものを味わってもらい幸せになってほしいという利他の信念が強い様に思います。

ついに、そして、つぎに

そして、そして、ついにできあがりました!!
七代目・八代目・工場長の三人でさまざまに細かな調整を繰り返し作り上げた炊飯土鍋「かまどさん」。
八代目が長谷園に戻り、メモの山から掘り起こしたスケッチをたよりに本格始動して、佐藤工場長が「そうですなー、毎回美味しい飯が食えますなー。」と言ってから完成まで10年の月日が過ぎていたのです。

「かまどさん」にはまだいろいろな物語があります。これは製品完成までの苦労話のほんのさわりです。世間は冷たく人生は過酷です。造ってはみたもののと言う八代目の苦悩の物語が続いていきます。 「かまどさん」を世間に広めるために、長谷園八代目が奮闘する物語「八代目の受難」はまたの機会にご紹介したいと思いますので、お楽しみに。

2023.01.23
「かまどさん」開発秘話 vol.2 : 天才は天災
土鍋物語